ぴらぴらとした薄っぺらいB5用紙。こんな紙一枚で人の人生左右しようってか。ほとほと納得いかない。決まらないもんは決まらないんだから、しょうがないじゃないか。書いたからって、別に何か変わるわけでもなし、それに書けないんだからしょうがない。
「…何やってるんだよ」
「見てわからねえ?」
半分に折って、対称に折り目を付けていく。こんなの作るの久しぶりだから、どんな風に折ればいいか、ちょっと忘れていた。
「紙飛行機でも作る気か?」
「せぇかーい」
笑って出来上がった紙飛行機をつい、と飛ばした。雑に作ったそれは案外遠くに飛んだ。まっすぐな軌道を描いて、そしてぽとりと床に落ちた。
「お前…それ進路調査票だろ」
あきれた様子でこちらを向く。いっそいつもみたいに怒ってくれたらなあなんて思ったりして。あれ俺ってもしかしてマゾ?
「だって、書けねーし。こんなんすぐに決まるかよ」
錆びたパイプ椅子から立ち上がって部屋の隅に落ちた飛行機を拾い上げる。少し、埃をかぶっていた。自由にいたい。紙飛行機みたいにうまく気流に乗れたらきっとずっと遠くまで行けるんだろうけど、失敗したらこいつみたいに埃をかぶって、そんで捨てられてしまうんだろうか。
「何になりたいとかさ、そんなの分からないし。今決めたからって、一年後、十年後の俺が望むか分からねえじゃん」
それなのに決めることって意味あんのか?
分からない。どうしてこんな紙に自分の人生書かなきゃいけないのか。
「何に向いてるのか、わかんねーのに」
何ができるのか、わかんねーのに。
未来への可能性がぎゅっと縮んだみたいで、悔しくて、紙飛行機を握りつぶした。
たぶん続きますー。
あれ…こんな内容じゃなかったはずなのになあ…
昨夜の銀魂は、えーと、その。えーと。ありがとうございました。ごちそうさまでした。落ち着きます。もっかい見てくる。
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